武富洸斗はアーティストである。彼は彼を愛する人や街のため、日々戦い続けているのである。


by takedomihi-to

有田現代アートガーデンプレイス滞在制作 会期

さやちゃんはよくいきなり自作の歌を歌う。「木も飛んで、川を飛んで、魚もとんで、かえるも飛んで空もとんで、太陽も飛んでいく。でも桜は飛ばない。私が好きだから。きれいだから。」

佐賀に帰ってきました。相変わらず宝物だらけの部屋でこれを打っています。ここでは部屋に虫は入ってきてたり、川の音や森の音もしません。共通しているのは豆腐屋さんがいつも往復する時間帯と空くらいです。ここが僕の文化であり、制作する場です。たくさんの情報があって探さなくっても勝手に入ってこようとしてます。僕の頭はそれで狭くなり、靴の下にいるアリにも気がつかない状況です。しかしこの状況が土台であり、その上に僕の森と作るとすれば、まだまだたくさんの種が眠っていて、掘り起こし、育てるといった可能性を感じれるようになりました。

さやちゃんにとってきっと桜は大切なものだと思います。確かに山にはたくさんの魅力が詰まっていて、飽きないかもしれません。しかし彼女はそれさえも自分の土台とし、好きなものを確実にみつけていっているようなきがします。僕はそれを今回の「有田現代アートガーデンプレイス」のサテライト会場「幸楽窯」にてのレジデンスアーティストとして滞在させてもらった中で見つけました。

会期本番28日〜30日。

滞在日数2週間ちょい。

28日は金曜日でしたので、あまりお客さんはいらっしゃらなかったですが、ひとりのおばさんがとても印象に残っています。東京の方で前衛芸術をされていた佐賀出身の方です。今は全国の様々なプロジェクトを回るのが趣味になってるようです。涙ぐんでいらっしゃったのを覚えています。(はじめびっくりした。)「あの頃のようです。人から生まれた作品性を感じます。感動しました。」とおっしゃっていました。欲、制作欲から生まれた作品。僕はそれを核とし、今回制作をしました。最高の褒め言葉を頂きました。作りたい欲から生まれた作品の奥には何もない白い空間かもしれません。しかし僕はその白い空間に身近さとワクワクを感じさせたいのだということを再確認させられました。そんな話をさせてもらって、僕もなぜか泣きそうになりました。何かから解放されるような、手に持っていたものが離れていき、本当の手ぶらになったような。僕はまだまだ自由であると。ありがとうございます。

さやちゃん、ひろくん達と工場内の地面に昔ながら(?)の素焼きで落書きをしました。会場を見回りやすいように、→を書いたり、絵を描いたり。僕がゴジラとモスラの力作を描いて、よし!と思ってたら、さやちゃん達は「?」な顔。「ドラゴンの首が短いのときたないポケモンみたいなやつ」と言われてしまいました。今の子供はゴジラも知らないのか…確かにさやちゃん生まれたの2006年…ゴジラが終わったのは2004年。この子達はあのワクワクを知らないのか…と思うとすこし悲しくなりますが、さやちゃんたちは今の時代にワクワクしているようで、どんどん時代の変化があることを感じさせます。アニメキャラを伝統的な素焼きでの落書きで表現するということはなんだか不思議な気分になります。

こないだからお世話になっている書道家の山口さんも来てくださり、この場所に圧倒されていました。特に森の奥の皿がたくさんあって山になっている場所ではとても興奮しているように見えました。

同級生も来てくれて、絵付け体験もしてくれました。

この日の夜は昨日に引き続き看板の制作と自分の滞在制作のメイキングスライドをつくって、くたくたーとみんないつの間にか寝てました。

29日。土曜日なので人が来ました。定位置からお客さんが来たら案内、ということをしてました。自分の家族や友人もきてくれて、この空間のおもしろさを共有しました。このブログ見て来ました!というお客さんもいて、なんだかワクワクをみんながもってきてくれて、さらにワクワクを作りたいと感じました。みなさんありがとうございます!

この日の夜はレセプションパーティーでした。文化庁メディア芸術祭の方々や受賞者の方々、プロジェクションマッピングの作家さんや磁器望遠鏡の作家さん、運営スタッフのみなさん、町の人など、さまざまな方々は集まり、食べて呑んで話してと、濃い時間となりました、そしてどなたもがきっとワクワクを求めて来ていることを再確認し、うれしく思いました。ひろくん、さやちゃんもたくさん食べて、楽しそうにニコニコしてました。場所というツールを使い、出会うことがこんなにも素晴らしい事だとは思ってなかったです。その雰囲気からみながこのプロジェクトを楽しんで作っていることが伝わって来ました。この日もいつのまにかみんなおやすみ。

30日。最終日です。台風それました。晴れ始めたお昼ごろからお客さんが来られました。結構案内を休む暇なくできるくらい人が来られました。大学の仲間や尊敬する大先輩方、遠くから来られた方や作家さん、大物の方やファンの方、受験を考えてる方や近所の方、子供達やバイヤーさんなど様々な方々が来られました。

大学関係の仲間や大先輩方はなんだか僕のたのしい領地(?)に楽しさ求めて攻め込んでくる外国のような勢いで楽しんでました。

いつも僕の展示があると必ず来てくださる方も来られて、「楽しみにしてた。今回も楽しみが伝わって来た。次回も楽しみにしてる。」と激励を頂き、心の支えがさらに大きくなりました。やっぱり応援してくださる方がいらっしゃると作品づくりのワクワクパワーがその方々から集まってさらに超ワクワクパワーになります。ワクワクをばらまいてパワーを収集できるように生きていきます。

福岡で活動していらっしゃる木工の作家さんは、この企画に対し、驚きの表情をまんべんなくだしていらっしゃいました。こっちに活動拠点を移そうかと考え直したとのこと。

近所のおばちゃん達はこの異様な作品をご覧になられると、この有田について話してくださいます。作品に昔の部品などを使用しているからでしょうか、現地の方々も、知っている日常のモノを再発見し、また新鮮なものをみることができるそうです。「こんなにものこっちの文化の道具があるんだね。みんな来てみるといいのにね。でも人がなかなか来ないからね。ここがこういう作品のスポットになればくるのかもしれないねえ」と、どなたもやはりこの町に人の少なさをどうにかしたいという気持ちがあるようです。こういう形でアートがツールとしていろんなひとが集まって話すということは、やはりアートには何らかの力があるんだなーと感じます。大学の仲間達や若い作家達がどっとこの場所に来て、子供のように遊ぶことだけでもすごく喜んでいらっしゃいました。この場所が宝庫であることが分かってしまった以上、きっとリピーターが現れる事でしょう(僕も含め)。これが連続し、日にちを重ねる事で、桜のように根付き、大きくなり、それが町の人にとっての大切なものとなるのでしょう。このプロジェクトがそのきっかけになってきているのは確かでと感じています。

あたりまえなのかもですが、人が生まれて文化が生まれ、この時代まで繋がって、そしてさらに文化が生まれる。きっと僕らはそのきっかけ(アート)を持っていて、次の時代や世代へと文化を繋ぐことができるのだろうと思います。それが伝統であれ、なかれ、それが今であって、それが連続していく気がふわーとします。正直なとこ、僕は頭が良くはないです。アートがどうとか、作品の意味がどうとか、生き方がどうとか、僕はまだ勉強中。しかし今回のレジデンスでのこのブログを見直していて分かったのは、僕は「世代と文化」みたいなのに興味があり、それをワクワクで表現したいという事な気がします。何より僕は子供達にワクワクを忘れてほしくない。足下のアリから宇宙の果ての宇宙人まで、ひょいと持って来てほしいみたいなワクワク。そんな単純な願いのもと、これからさらにワクワクを手渡しできるような地に足のついた作品を作っていきたいです。

会場に来てくださったみなさん、会場「幸楽窯」の徳永さん、おくさん、さやちゃん、ひろくん、従業員のみなさん、中村先生をはじめ、有田現代アートガーデンプレイスの運営スタッフのみなさん、近所の子供達、おばちゃん、僕の家族、モフちゃん(たぶんうさぎ)、工場、森、木、虫達、、この場所、滞在仲間のゆうちゃん、やとうじさん、後輩達、今回の企画で、このブログにはいい事ばかりぱらぱら書いておりますが、失敗や反省もありました。たくさん迷惑をかけました。しかしそれ以上のたくさん魅力を頂きました。僕はまたアートという治らない病をかかえ、これからもこのワクワクを繋いでいきます。今回は本当にありがとうございました。
そしてまたこれからもよろしくお願いします!ぜひワクワクすることに呼んでもらいたいです!

この滞在日記にかけなかったおもしろい事はまだまだあります。最終日のパフォーマンスについても次に書きたいです。次回から滞在制作作家の作品の紹介、そのちょいちょいした話をしていきますので、いままでこの日記を見てくださっていたみなさん、これからもよろしくお願いします!いつもこんなぽつらぽつらした日記見てくださってありがとうございます!ではまた!(何かながかったですね)

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by takedomihi-to | 2012-10-01 20:09 | 滞在制作